2014年07月18日

カウンターの風景3

石川県能登半島に住んでいた時に行っていた、のと鉄道穴水駅前の喫茶店は面白い。
オーナーは東京の名店で修業をした真面目な人なので、メニューはどれもおいしい。生地から作るピザは絶品だ。何が面白いかというと

奥さんが面白い。

しかもキワモノの面白さだ。
ピラフや野菜などがワンプレートに載ってきて、ゆっくりと食べ進んで話も楽しく盛り上がる。
そして、あと3口くらいになると、カウンター越しに私の皿の縁に

奥さんの手がかかる。

にこやかに、しかし、毅然とした片づけ体制の前に、私の摂食速度は否応なしに

ラストスパート!

ずるずると手前に引かれつつある皿の上を、「あああ!」と心の中で叫びつつ片づけきった時は妙に達成感があって

カンカンカンカン!
と胸の中でゴングが鳴る。最後に珈琲でのどを潤せば勝利の乾杯だ。

何か当店でも「達成感」のあるサービスができないかと考えているが、これを超えるものが思いつかない。
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2014年05月21日

カウンターの風景2

日本の喫茶店や家庭で、最もよく見る珈琲の抽出方法は「ペーパードリップ」。あの、ポットをくるくる回して淹れるやつ。
なぜ回すのか?



それは、すり鉢状のドリッパー(挽いた粉を入れるあれ)の中の珈琲粉の全体からムラなく成分を抽出するため。そのために真ん中から渦巻でだんだん外に行って、真ん中に戻る。いたって簡単な理屈。

この「まわし」にも、人により色々思いがあるようで面白い。
他のお店のオーナーに聞いた話は、右回しと左回しで味が違うというお客様がいて、その人が彼女と来たときは、カウンターに座り一息ついたら

今日は左回しで

と注文するらしい。このこだわりが彼女のハートをぐるんぐるん回すんだな。

当店のお客様が教えてくれた驚きの理論。

北半球と南半球は回し方を逆にする。

その理由は、地球の自転と地磁気との関係らしい。そういわれれば先日見たテレビで、赤道直下の土地で、北半球側と南半球側につるしたおもりは確かに逆回転していた。深い。深すぎる。正に宇宙的珈琲理論だ。
で、せっかくなんで先日、いつもの右回り、つまり時計回りの逆回転で珈琲を淹れてみた。初めてやったのだが、しっかりとわきをしめてやったら意外にできた。

え?味?・・・変わらない。

二宮朝市には、今年からおいしいラーメン屋台が出店しています。ぜひ食べに来てくださいね。
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